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赤い星の輝きを手に

その日は一日中落ち着かなかった。

春はもう訪れているというのに
部屋の中は寒く
ベッドで布団に包まっても
あのことしか頭に無かった。

寒さに、緊張に身を震わせながらゆっくりと食事を取る。

予定していた突入時間では想定外の問題でやむなく八時間後に延期。
それまでにだらだらと各地を回って暇を潰す。
街の中にいても街着ではなく、
戦う時のAFを着たまま彷徨う。

フレとタブナジアを散策したり、
ムバルポロスで時間をつぶしたり

迫り来る運命の時間。
固まる表情。


風曜日。


時間だ。


行こうか…。


PTを組んだ二人に後押ししてもらい、証を見せる。
ワールンの祠へ飛ばされる。

深呼吸をして証をトレード。

練習はした。
情報も集めた。

だが勝てるかは分からない。

何が起こりうるか分からない。

相手は得体の知れないご老体。


BCの中に降り立った瞬間、暗い広場へと駆け出す。

自分に強化、
マートにスリプル。

よし、寝た。

すかさず距離をとってエアロIII。

最初の手ごたえはいい。

さらに眠らせて二発、三発。

MPが尽きた。
マートを眠らせる。

コンバート!

ハイポをがぶ飲み。


連続魔の時間だ。

しまった、マートが起きた。

慌ててスリプル。

レジスト

スリプルII

詠唱中断

ケアルIV



負けた。


Maat : ワシに挑戦するなど、まだ早いようじゃな。
顔を洗って出直してくるがいい。


最初はこんなものだろう。

だが今ので感じは掴めた。

レジさえなければ、
今度は負ける気がしない。

負けたのになぜか自信はついた。
不思議だ。
緊張もいつの間にかほぐれている。

一瞬早く連続魔を発動させていれば勝てていただろう。
コンバートをするならスリプルIIだな。


しかし証は敗れてしまった。


だが、今のうちに行かないでいつ行くと言うのだろう。
奮い立っている今のうちに少しでも早く証を。

聖水を持ってクゥルンに急ぐ。

しかし着いた時ルビーは既に狩られている最中だった。
でも人から証をもらうわけには行かない。
これは私の意地でもある。

それを察してかデルクフ上層で壺を狩ることに。


出ない。

出ない。


証をもらって庭へ。

一枚目の証は同じLSメンがルビーを倒して取ってくれた証。
二枚目の証も同じ重みがある証。


負けられない。

負けるもんか。


二枚目の証をマートに見せる。


Maat : フォフォフォ、お前さんの心の内は
分かっとる。じゃが、ワシとて闘士の端くれ。
お前さんのその秘めたる闘志に応えぬわけには
いくまい。


今度こそ…倒す。


二度目の祠。

サークルの前にはPTが。

先を譲るがどうやら最後の一人を待っているようだ。

それなら先に行かせていただくとする。

二回戦…

雷曜日。

女神アルタナは私に微笑むか。

少しだけ不安になる。
二人がついていてくれている。
勇気が湧いてきた。


BCを待っているPTの方々から激励を受け、
証をトレード。

さっきと同じ、
入ってから迷わずマートのところへ。

強化効果を確認しながら自分にブリストファラ
昼間もらったペルシコスとヤグドリを喉に流し込む。

そしてマートにスリプル。

待てよ、ディスペル必要ないならエアロでもよかったじゃないか。

一応弱体を入れてみよう。

グラビデ

レジ

パライズ

レジ

だめだだめだ。

やっぱりエアロを撃つに限る。


エアロを二発、スリプルを二発

エアロIII

スリプルII


よし、レジなしで入った。


すかさずコンバ。
そして一回戦の経験を生かしてすぐさまケアル4。

そしてハイポがぶ飲み。

ペルシコスの効果もあってHPはすぐに黄色から白に。

背中にしょっているアポロスタッフと首にかけている精霊トルクは引退したLSの人の形見だ。

アウスタースタッフとプルートスタッフはフレからの借り物。
ヤグドリは赤の大先輩から。

いろんな人から力を分けてもらっている。


そろそろケリをつける時が来た。


連!続!魔!


エアロIII

エアロIII

エアロIII


Maat : ちぃとばかし本気を出すかの。

Maatの連続魔!


少しばかり遅かったな。

視界の隅に移るマートのHP
後1ミリぐらいだ。

こっちは余裕でブリストが残っている。

これが多分最後の一発だ!


エアロIIIーーーーーーー!







最後近くはよく覚えていない。

無我夢中でエアロIIIを唱えていた気がする。


Maat : 何事にも始まりと終わりがある。
じゃが、終わらない想いもまた、あるのじゃよ。
Maat : これが得体のしれぬ老いぼれの、
ひそかな願いじゃ。
……では、な。


未だに夢心地の冷めぬまま、
実家に戻り、モグハウスの中で改めて証を手に取る。

意地の証。
根性の証。
不屈の証。

そして色んな想いが詰まった証を収納に。

ありがとう。
70になる前にまた一つのことが達成できた。
赤いヴァナディールのスター。

明日からまた頑張ろう。

レベルの上限が75になった!
Vin060323060806a.jpg


ログは明日アップします。
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コメント

無題
【祝】  (人´∀`o) 【限界突破】
おめでと〜ございます☆
無題
マート撃破おめでとうー(*^_^*)
全部読みました! 感動ですね[壁]-;)
おめでとうございます
わーわーわー!
色々な方の赤限界突破記事を見ると、
いつも自分の限界の事を思い出してグっと来ます。
ほんとおめでとうございます!

お祝いは何がいいですかね(´∀`) 
オメ゜+.ヽ(´Д`*)ノ ゜+.゜デト!!!!!!!
…感無量。なんか泣けた。ぐしっ


ヴィン、おめでと。頑張ったね。
感謝
cherioさん>
ようこそいらっしゃいました〜。
ご祝辞どうもありがとうございますー

さくらさん>
ありがとうございますヽ(;ー;)ノ
クゥルンに篭ってたのは無駄じゃなかったですw

マシさん>
どうもありがとうございます!
同じジョブの限界突破記事って萌えて…じゃない燃えてきますよね。
実際は上のようにドラマチックでなくて中の人がガクブルしてて二人についててなかったら行くのさえためらっていた情けないヒミツが。
武者震いなのか緊張なのかは問わないでクダサイ。
自信を持ちながら緊張をしていたと言う矛盾した心情でした。

お祝いは…何がいいかなぁ(´∀`)ニヤニヤ

なっち>
ふきふきw
ありがと。戦い終わってなっちの顔見たら和んだよ。
次はなっちの番ね(´_ゝ`)

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